さて、今年も頑張って書いていきます。面白かった映画選!
2015年はほんとアホみたいに映画を観てた印象です。年間目標100本を8月の段階でクリアしたのはさすがにビビった。
さて、面白かった映画を10本ほど軽くリストアップ……
できないよ!多すぎ!
ってワケで、僕が映画レビューサイトFilmarksにて☆4.5以上をつけたものをジャンル別に集めてみました。ジャンル分けは完全に主観での印象です。では、どうぞ
*ランキング形式ではない!
*ベタなもの多し。あしからず。
*数字はFilmarksにてつけた点数。
◯ヒューマンドラマ!これ以上泣かせないでくれ……
- レナードの朝(1990) ☆4.7
- きっとうまくいく(2009) ☆4.5
- ジャージーボーイズ(2014) ☆4.5
- ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997) ☆5.0
- フィッシャー・キング(1991) ☆5.0
- 遠い空の向こうに(1999) ☆4.7
◯何が起きてんだ……?極上のサスペンスもの
◯ギャング!流血!戦!戦!戦!
- シティ・オブ・ゴッド(2002) ☆5.0
- フェイク(1997) ☆4.5
- 愛のむきだし(2009) ☆4.7
- パルプ・フィクション(1994) ☆5.0 / キル・ビル(2003) ☆4.8 / ジャンゴ 繋がれざる者(2012) ☆4.5
◯かっけぇ!スタイリッシュ&クールな映画たち
◯意味不明すぎてもはや笑える。
- ファンタスティック・プラネット(1973) ☆4.9
- 狂い咲きサンダーロード(1980) ☆4.5
- ルナシー(2005) ☆5.0
- 不思議惑星キン・ザ・ザ(1986) ☆4.6
☆おまけ:今年の話題作いろいろ
- さらば、愛の言葉よ ☆3.8
- アメリカンスナイパー ☆3.7
- セッション ☆3.0
- Mommy / マミー ☆4.4
- マッドマックス 怒りのデス・ロード ☆4.2
- スターウォーズ/フォースの覚醒 ☆4.2
ドラマ編

王道中の王道、感動ものを集めてみました。『レナードの朝』や『きっとうまくいく』『遠い空の向こうに』、2014年に公開された『ジャージー・ボーイズ』のような広く知られたヒューマンドラマも文句無しに良いですが、ひときわ推しておきたいのが『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』と『フィッシャー・キング』。どちらも迷うことなく☆5をつけた今年度トップクラスで好きな映画です。
『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997)』はドイツのトーマス・マーン監督によるアクション映画。タランティーノ、ガイ・リッチー繋がりで、小気味よいギャングものを探していた時に見つけた作品です。実際に観てみるとアクション色はそれほど強くなく、どちらかというと『最強のふたり』みたいな感じなのかな、と思いました。誰にでもおすすめできる一級のヒューマンドラマです。
『フィッシャー・キング(1991)』はテリー・ギリアム監督、ロビン・ウィリアムズ出演の半SF映画。しょっぱなから怪しく、不条理で、サスペンス的とも言える空気ですが……。ギリアム映画をいくつか見た人ほど、この展開にはウルッときちゃうのではないでしょうか。監督についての止まらない愛は次で……
サスペンス編

謎が謎を呼ぶミステリー&サスペンス映画。筆頭はなんといってもクリストファー・ノーラン監督の『メメント』ですね。時系列を逆にして描くという、遊び心満載のミステリーものです。(観ただけじゃよく理解できず、ネットで解説を探すところまでが『メメント』の楽しみ方です笑)
テリー・ギリアム監督作品はこのジャンルに入れるべきか迷ったけど、不条理、陰謀、スパイ、といったキーワードがしっくり来たのでここにしました。コメディ・グループ、モンティ・パイソン出身の監督だけあって、ところどころに挿入されるユーモアが、ときにはハートフルな、ときにはブラックなスパイスとなって映画を盛り上げます。代表作『未来世紀ブラジル(1985)』は『ブレード・ランナー』を思わせるような未来都市を舞台に、これでもかと陰謀が渦巻く闇鍋のような映画。今となってはカルト映画のクラシックにもなっている、サブカルチャーの塊のような作品です。ラストシーンはひたすら圧巻。
その他、邦画からは『太陽を盗んだ男(1979)』、韓国から『オールド・ボーイ』を選びました。アジア圏の作品はとにかくえげつない……。狂ってる奴はどこまでも狂ってるし、まったく罪のない人間がほんと理不尽な目に遭う。『オールド・ボーイ』のラストなんてね……「なんてこった」って感じですよ……
アクション編

タランティーノ作品ばっかりになってしまいました。なんといっても『パルプ・フィクション(1994)』の遊園地的楽しさには代えがたいものがある。ド派手なアクションにコミカルさのスパイスを加えさせたらやはり一流の映画監督です。来年2月公開予定の新作『ヘイトフル・エイト』も楽しみ。
残る三つは全て実話をもとに作られてるんですって。
『シティ・オブ・ゴッド(2002)』はオールタイム・ベスト間違いなしの大傑作。ブラジルのスラム街を舞台に人が死ぬわ死ぬわ……。”実話”という二文字がこれほどまでに重かったことがあるだろうか。役者全員がエキストラということでさら生々しい映画に仕上がっています。必見。
『フェイク(1997)』はマフィアに潜入したFBI捜査官がいろいろ苦悩するという、「おっ、香港映画っぽいぞ」と思わずニヤニヤしそうな展開。アル・パチーノとジョニー・デップが絶妙な共演を果たしています。近年ではゲイっぽい役ばかりやってるジョニデが普通にイケメンなので、そのへんもあわせてどうぞ。
アート編

視覚的に素敵な作品を集めてみました。『ガタカ(1997)』や『落下の王国(2006)』など、SF映画が多くなりましたね。
白黒映画からフランスの『アルファヴィル(1965)』とイギリスの『召使(1963)』。
『アルファヴィル(1965)』はジャン=リュック・ゴダール監督のSF映画。ずっと観たかったのですが、どうも地元近辺のレンタルビデオ店では手に入らず、かなり遠くまで足を運んで借りてきた作品です。ダンディでハードボイルドな雰囲気も素晴らしいですが、なんといってもアンナ・カリーナのミステリアスさ!彼女の眼力は白黒でこそ映えるような気がします。ゴダール初心者にもおすすめ。
『召使(1963)』はサスペンス枠に入れようかとも思ったダークな作品。半世紀も前の映画ですが、洗練されたカット、絶妙な心理描写には驚くばかり……。内容が素晴らしいのはもちろん、映像としての楽しさも考慮してこっちの枠に入れてみました。
モーツァルトにまつわる事件を描いた『アマデウス(1984)』は中世ヨーロッパの華やかな貴族社会を舞台とし、荘厳なクラシックに彩られた約3時間の大作。ジャケのカッコよさが半端じゃ無いですね。音楽好きは是非。
最後に今年デジタル・リマスター版が劇場公開になった『恐怖分子(1986)』。僕は残念ながら劇場で観たわけではないのですが、とても綺麗な作品です。渋谷アップリンクの見逃した映画特集では2016年1月いっぱいまでやってるのかな、できればスクリーンで観ることを強くおすすめします。
カルト編

僕はこういうのが一番好きです笑
『ルナシー(2005)』はポスターからしてグロくて、勝手にモザイクかけちゃいました。チェコ出身のヤン・シュヴァンクマイエルという気の触れたおじいちゃんが作った変態ホラー映画です。エロティックで不条理な感じは『アイズ・ワイド・シャット』っぽいですね。這いずりまわる◯◯は必見。
SF作品からはソ連の『不思議惑星キン・ザ・ザ(1986)』とフランス・チェコの合作アニメ映画『ファンタスティック・プラネット(1973)』。もうここまでくると「突っ込んだら負け」ってレベルでカオスです。あまりにも意味不明な物を前にすると人間これが笑えてくるんですね。シュルレアリスムはそういう側面から見ても面白いと思うんですが、どうでしょう。
邦画からは伝説のカルト映画『狂い咲きサンダーロード(1980)』!ヒャッハー!以外なんと言えばいいんでしょう?北斗の拳に出てくるモブみたいなヤツらが大暴れします。
おまけ:2015年公開の新作映画

今年話題になったものを独断と偏見で選んでみました。「あれがないぞ!」とか言われるのは重々承知ですが、勘弁して下さい。
まずはゴダール監督の新作『さらば、愛の言葉よ』ですね。完全に「歴史の中の人」だと思っていたゴダールが、3Dを引っさげて新作を作ったとなれば、もうそれだけで僕にとっては”事件”です。3Dという技術そのものを小馬鹿にしているようなとある変態的場面には唖然としました。突き抜けた難解さは代わりませんが、そもそも映画は理解しなきゃいけないのか?文脈とは?言葉とは?と、いろいろ考えこんでしまうこと必至です。
2015年はグザヴィエ・ドランの年だったように感じます。2014年のカンヌ国際映画祭で上記のゴダール監督と審査員特別賞をW受賞した25歳。壇上で同世代に向かって「一緒に世界を変えよう」と投げかけた彼の姿に、誰もがシビレたはずです。2014年の『トム・アット・ザ・ファーム』から徐々に話題となり、今年の『Mommy / マミー』では日本国内でもかなりの知名度を得たのではないかと思います(それほど映画好きでない友人も結構観に行ってました)。その他にも主演映画『エレファント・ソング』が公開されるなど、監督としてのみならず、俳優としても今最も目が離せないヤツですね。(『エレファント・ソング』はそんなに面白くなかったけど)
『アメリカン・スナイパー』と『セッション』はもう……マジか……ってぐらい話題になった割に、個人的には残念な出来でした。前者は、まぁ、悪くはない、って感じですかね。いい意味でも悪い意味でもクリント・イーストウッド的な作品ですし、僕には向いてなかったようです。後者はなんでこれほど話題になったのか、評価が高いのか、さっぱりわからない。ポッと出の監督がなんでアカデミー賞とってるのかも分からない。図らずもバンド界隈で過ごしているので、周りの友人たちもこぞって観に行きましたが、世間と同じく賛否両論って感じです。僕は『フルメタル・ジャケット』でいいです。
その点、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は前評判を裏切らない最高の出来でした!前作も観てないけど関係ない!頭使わなくていい!ありがとう!アクション映画って本来アクション部分と、ドラマ部分があるはずですが、今作にはアクションしかありません。それでいいんです!ディズニーのジェットコースターだってストーリー設定あるけど、ろくに聞いてないでしょ?
最後はもちろん『スターウォーズ/フォースの覚醒』です。これを語らずに2015年は終われない!ファンにとっては待望の新作。ぼくみたいなにわかにとっては「とりあえず観ておかなきゃ」と義務感すら感じるような超話題作でしょう。ネタバレはしませんが、面白かったか面白くなかったかぐらい言わせて下さい。
結構おもしろかったです!
以上、2015年度の面白かった映画たちでした!今年も書くのすげぇ大変だった
今年楽しく映画を観れたのはひとえにFilmarksのおかげだと思ってます。映画好きの皆さんはやっておいて損はないですよ。
来年はタランティーノ、グザヴィエ・ドラン、ジャ・ジャンクーの新作が公開されるとのことで、今からワクワクします。話題に事欠かない一年になることまちがいなしですね。
いい年になりますように。