今回お勉強してきたのは時間と空間の哲学。
まさに形而上学の超王道。時間、空間、世界、その中で生きる我々とはどのような存在者なのか、考える。哲学勉強したてのころからずっと興味のあった分野です。
普段はこういうゴリゴリの形而上学ではなく分析美学が専門なのですが、芸術を考える上でも「時間」や「空間」は無視できない。とりわけ本稿で主題的に扱う「通時的同一性」の問題は、芸術の存在論や芸術の定義においても、重要なヒントを与えてくれる。
入門的な内容です。
ということで、以下目次。
- 現代時空論小史
- そもそも何が問題なのか:「変化のパズル」
- 永久主義と現在主義
- 永久主義
- 現在主義
- 四次元主義:時間的部分を認める
- 四次元主義への批判
- 三次元主義:時間相対的な性質
- 三次元主義への批判
- 簡単なまとめ
- コメント:
- 非中間サイズの時空論
- 「存在しないものはどこに存在するのか」
- 未名のオブジェクト
- 参考文献
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