描写の哲学はかなり学際的な分野だ。異なるバックグラウンドを持つ研究者たちが、画像という同一の主題を、さまざまなアプローチで扱っている。
2021年6月26日㈯に、松永さん(@zmzizm)主催の「描写の哲学研究会」があり、今年度は「描写の哲学と認知科学」がテーマになっている。もう事前申し込みは締め切っているので宣伝としてはいまさらなのだが、会に先立ちこの話題に関して自分が気になっている点を整理しておきたい。
まずはHPに挙げられている「想定される論点」を引用しよう。
(2021年度 描写の哲学研究会 - 描写の哲学研究会)
- 描写の哲学の議論は、心理学や神経科学といった認知科学からどう見えているのか。
- 哲学者は経験的な研究ぬきに特定の前提を置きがちだが、それは適切なのか。
- 認知科学者と哲学者の関心の違いは(もしあるとすれば)どこにあるのか
- 描写の哲学で共有されている諸概念は、認知科学にとって何らかの意義を持つのか。
描写の哲学のこれまでとこれからを知っていないと、こういった論点が想定されるのもピンとこないかもしれない。順を追って説明しよう。
- 1.描写の哲学のこれまでとこれから
- 2.進撃の認知科学
- 3.哲学者の役割:問題提起モデル?
- 参考文献