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2019年上半期のK-POPをレビュー【女性グループ】

2019年上半期にリリースされたK-POP楽曲のうち、よく聞いたものをレビューしてみました。ランキング形式でも評価形式でもないので、いまいちマイベスト感はない。また、網羅的に聞いているわけではないので、「上半期まとめ」とも言えない、微妙な温度感の記事となりました。タイトル通り、ヨジャドル(ガールズ・グループ)のみです。

今年もなかなか良いリリースが多く、楽しくK-POPしてます。ここ数年のK-POPは、もはや「韓流ブーム」などという一過性の流行りではなく、本当に面白いことになっているので、皆さんも是非チェックくださいね。

1月

Red Velvet「Sappy」 

・日本版「Dumb Dumb」。一聴してよく分からず、噛めば噛むほど味の出る、レッベルらしい傑作。

・日本向けだからといって、妥協のない難解さが好印象。「#Cookie Jar」もあれはあれでよかったが、レッベルは難しい曲のほうが輝くグループだと思う。

・ひっそりと先行リリースされた日本盤アルバム曲「Sayonara」も、よくできたバラードです。バナナを彷彿とさせるエグいバスドラ。

・Red Velvet論はいつか絶対に書くぞ!

 

Apink「%% (응응)」

・前作「I'm so sick」に続き、トロピカル+アダルト・コンテンポラリーなコンセプトでの佳作をリリースしたApink。中堅としての余裕を感じる。

・最近のブラックアイドピルスン楽曲は、Apink向きだな。FANCYも、この延長線といった感じ。

 

Cherry Bullet「Q&A」

・割と期待されて登場した感のある新人・チェリーバレット。

・Aメロがなかなかのファンキーで、そこはよいのだが、サビはちと弱いだろう。

・その後、5月にでは「Really Really(네가 참 좋아)」も含め、いまいち好みではないグループでした。フックが弱いというか。

 

2月

ITZY「It'z Different」

・待望×待望の登場、TWICEの妹・イッジ。

・魅力的なメンバー揃いだが、歌って踊れるお姉さん・イェジの求心力はすごい。イントロ5小節目で悩殺される、ITZYの特攻隊長だ。カリスマ・ガールクラッシュの龍神に、チート級のマンネ・ユナも見逃せない。

・全体的にオラオラしすぎず、適度なかわいさを保っているあたりは、CLCやBLACKPINKと距離がある感じ。よい差別化なので、この路線でたのみます。

・出だしは好調なので、次の一手が気になる。7/29にカムバとのことです。

・以下は個別の話題。

 

LOONA「Butterfly」

・かわいさを捨てて、アダルティをとったLOONA。

・今風の歌なしEDMはたいへん魅力的で、妖艶な振付も◎だが、この曲をやるのにベストなグループではないかもしれない。童顔メンバーが多いので、やや背伸び感が? 曲は文句なしにカッコいいのだが。

・また、パフォーマンス面で牽引できるパワーメンバーがいないのが惜しいところか。メンバー仲は良さそうなので、チームワークで魅せてほしいところ。

・しかし、推しのチュウがかわいいのでオールOKだ。

 

(G)I-DLE「Senorita」

・2019年のマイベスト入りがほぼ確定のキラーチューン。K-POPの最前線でフラメンコという、激アツの試み。全前作「LATATA」に前作「Han」は、エキゾチック寄りのEDMで、独自の世界観を作り上げてきた(G)I-DLE、このシフトはたいへん望ましい。

・世間的にはあまり伸びていない気がするが、まぁ、よいだろう……。

・作曲できて、ラップも上手いソヨンは、まさにポスト・LE。その他、メンバーの布陣が強く、売れるべくして売れているグループ。何ていうか全員、記憶に残りやすい顔なんだよな。

 

3月

MAMAMOO「gogobebe(고고베베) 」

・ヨジャドル界で、もっとも歌が上手い四人組。なんだか完成されすぎてて、いままで避けていたが、こちらも今年から追いかけるようになった。

・ファサのソロ曲を踏襲する、正統派R&BK-POPライズしたアリアナ・グランデといった感じ?

・あと、最近のファサがビヨンセみたいになっていて気になる。

 

Everglow「봉봉쇼콜라 (Bon Bon Chocolat)」


・2019年、活きのいい新人といえばEverglow。正統派のガールクラッシュに初手トラップという強気のリード曲。シンセ・リフもたいへん印象的。

・コンセプト、トラック、ダンスともに、異種混淆性が目立つグループ。「ボン・ボン・ショコラ」は、K-POPシミュラークルさを体現したような、無国籍サウンドがクール。いろんな音楽に似ているけど、もはや「K-POP」としか言いようのない音楽。

 

MOMOLAND「I'm So Hot」

・2018年を代表するキラーチューン「BBoom BBoom」に続き、セルフパクリの「BAAM」で、名実ともに一発屋ルートを邁進していたMOMOLAND
による、「次の一手」。

・もともと、ギャグ感のあるグループだったが、このご時世にエレクトロ・スウィングというのが、もうめちゃめちゃ笑える。ダンスがしっかりダサいのも◎。

・今回のカムバは、ショートにしたヨンウが8割引っ張っている、といっても過言ではない。あまりの仕上がりにぐうの音も出ない、といったところ。いま、全地球上で最も男受けする女性アイドルなんじゃないか(個人評)。

・というか、もう長いことフルメンバーのMOMOLANDを見ていない気がする。絶対に全員そろわないアイドルかよ。心配だ。

 

4月

IZ*ONE「비올레타 (Violeta)」

・グローバル向けトラックと日本向けトラックの落差がとんでもないと話題のアイズワン。グローバル向けの新曲は、無難なEDM。

・LOONAと同じく、パフォーマンス面で強いメンバーがいなくて不安。悪い意味でAKBグループっぽいね。

・割とグローバル寄りにしてきたらしい、日本向けシングル「Buenos Aires」とご比較ください。少なくとも、商業戦略のサンプルとしてはたいへん興味深いグループだ。

 

BLACKPINK「Kill This Love」


・世界のブラピ、安定のカムバ。毎回、前作を上回る攻撃力はさすが。

・サビでどう爆発させるか、という大喜利になりつつあったが、「もう一回落とす」というソリューション。

・MVの見どころが多すぎて◎。なんだよあのトラバサミ。

 

TWICE「Fancy You」

・みんな大好きTWICEの新曲。ITZYにかまけてややコンセプトが混ざったか、まとまりに欠けるカムバという印象。

・後述する日本盤シングルに食われている。

・前回(Yes or Yes)ありえん出番の少なかったチェヨンが、抜群に輝いているので、そこは評価したい。

・ところでこちらはサナについて書いた奇文です。

 

5月

EXID「Me&You」


・涙涙の実質解散を発表したEXID。K-POPにハマるきっかけだったグループなので、大変かなしい。ところが、日本ではもうしばらくフルメンバーで活動するらしい。謎。

・無難にEXIDっぽいトラックだが、いまいち面白みがない。2Aのジョンファは、猫ちゃんからの女豹コンボで大正義なのですが。

・4月にリリースされた日本盤のリード「Trouble」も佳作。MVは途中までしか見れないという悪しき風習。コンセプトのノリが2012年ぐらいなのを、一周回ってイケてると思えるかどうかがキモです。

 

CLC「Me(美)」

・オラオラ系ヤンキーコンセプトが、すっかり板についてきたCLC。今年から新曲追うようになったグループの一つです。

・リーダー・スンヨンの眼力が大変印象的なグループ。まだ整理できていないけど、強そうなメンバーが多いな。

・しかし、このコンセプトとしては、天下のBLACKPINKがいるため、今後どうしのぎを削っていくのか試されるところ。「Hobgoblin」以上のチャラさを期待してしまう。

 

6月

WJSN「Boogie Up」

・サマーコンセプト全振りで帰ってきた宇宙少女。今は無きPRISTINの需要をかっさらっている感じが清々しい。ギャル揃いだ。

・アップビートに、キャッチーなダンス。納得の一位連発だ。

・アルバム通して良曲が多く、#4「우리끼리」なんかはビリー・アイリッシュに対するK-POPからの応答(!)みたいな快作で、これだけでもリード曲張れる。

 

프로미스나인 (fromis_9)「FUN!」

・「LOVE BOMB」路線のカラフルポップコンセプトだが、トラックがいくぶん弱い。ギリギリ使えてカップリング曲といったレベル。サビの進行が微妙なんだろうな。一個上のキラーチューンとかぶったのも不幸だったね。

・こう、炭酸飲料みたいなコンセプトは間違っていないので、引き続き頑張ってほしい。個人的にすごく推しているグループ。

・あと、ハヨンが痩せ過ぎていて心配になる。前髪はやはりぱっつんのほうがよいのでは…?

 

TWICE「Breakthrough」/「HAPPY HAPPY」

・ファンシーーーーユ〜〜とはなんだったのかというレベルで、完全上位互換を飛ばしている「Breakthrough」、みんな大好きなTWICEを凝縮した「HAPPY HAPPY」。スキのない日本向け連続シングル。

・後者が無難に佳作なのは置いといて、前者が極めて印象的。これまでの日本向け路線ではハネそうにないクール系を突っ込んできた。スウィングしたシンセ・リフを始め、ファンキー&ダンサブルで最高のキラーチューンだ。

・HAPPY HAPPYは、MVのジョンヨン×モモがキュートだ。言わずもがなのカップリングで、需要をわかっている。

 

Red Velvet「Zimzalabim」

・カマしてくれたぜ、俺達のレッベル。ストイックに難解さを追求する名曲(迷曲)。

・初っ端のウェンディ「Are you ready for this??」に「い……イェス……」という心境。軽快な切り返しからのサビで(N.C.)は、新境地すぎて、総置いてけぼり。言うまでもなく、全部褒めてます。

・ブリッジでの野太いシンセ・ベース、ウェンディが走ってきてからの、アイリーンのマリオネットは、天才的なコンボだ。

・もうRed Velvetはハネなくていい(暴論)ので、この路線で存在感を示し続けてほしい。

 

(G)I-DLE「Uh-Oh」

・EXID「LADY」を踏襲するヒップホップ・コンセプトでのカムバ。MVで使っている倉庫まで同じっぽい。

・事前の期待からしたら、やや面白みが少なかった印象。ソヨンのワンマン感がするのも、やや心配。