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Album Review:Rhye『Blood』2018/2

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 このシルクのように綿密で、スーパーボールのように弾けまくるサウンドが、また聞けるとは。ロサンゼルスを拠点とするソウル・バンドRhye、待望の2ndアルバム。

 Michael Miloshのスモーキーで中性的なボイスは健在。前作よりもバンド・アンサンブルを感じさせる音作りになっている。ライブ演奏を想定した一作、とのこと。

 中でも、アップ・テンポな2曲が続く#2「Taste」と#3「Feel Your Weight」がハイライト。いい意味で前作『Woman』には見られなかった、ダークかつファンキーな2曲。他にも、#5「Count To Five」、#9「Phoenix」など、タイトなベースとカッティング・ギターに耳を惹かれる。前作に比べても、ドラマチックな楽曲が増えた印象。突然挿入されるWeeknd風の#7「Blood Knows」も地味に萌えどころ。

 全編を通して、最小限まで削ぎ落とされたミニマルなサウンド。「洗練」という点では他の追随を許さない境地に達しつつあるRhye。核となるのはやはりMichael Miloshの歌声か。さながら上質な布地を紡いでいく糸のような歌声はうっとりするほどシック。連想するのは50年代のモダニズム建築から、モードなファッションまで、フラットで反復的、モノクロで魅惑的。バレンタインに似合うビターな良作。